今週は利用者の苺さんの詩をご紹介します。
永遠の木陰
来ないことが分かっているのに
待ち続けた木陰
何度も見た沈む夕日と昇る朝日
春の風が吹き夏の日差しに照らされ
秋の落ち葉と冬の雪を踏み待ち続けたわたし
長く遠くずっと願っても
来ないのだとあきらめかけて
立ち去ろうとしたとき
何かに呼ばれ振り返った
目の前にある木が何かを囁く
もう一度わたしは立ち去ることにした
今度はあきらめるためではなく
わたしが待ち続けたものに会いに行くために
作者は季節の移り変わりを敏感に感じ取りながら
春の風 夏の日差し 秋の落ち葉 冬の雪と
作者の情緒豊かな感性を感じ取れる作品だと思います。
9行目の「何かに呼ばれて振り返った」とあるが
それは風なのかもしれない、いや小さな動物が
呼んだのかもしれない。
「何か」という表現がこちらの想像性を膨らませてくれる
作品だと思いました。
実際にこの詩に込めた作者の気持ちを実際に聞いてみたい