こんにちは。エッグタルトです。前回からの続きです。
結局大学に進学しなかった私は20歳から働き始めました。
それから4年3か月ほど働きました。
その間仕事が忙しく映画はほとんど見た記憶がありません。
そして病気になり仕事を辞めることになりました。
病気になって、一度入院して、それから自宅療養をしばらくしていました。
時間ができたので、レンタルビデオを借りて家で映画を見たりしていました。
双葉十三郎という映画評論家の本を読みながら作品を選んでいたのですが、
そのころ見た映画はあまり記憶に残っていません。
病気の影響があったのかもしれません。
その後映画は映画館で見るために作られているということを意識することが
あって、映画館で映画を見てみようと思うようになりました。
2005年に「ドイツ時代のラングとムルナウ」という映画祭が
有楽町でありました。
フリッツ・ラングとF・W・ムルナウという映画監督のサイレント映画の
特集だったのですが、
これは映画鑑賞が私の趣味になるのに大きな役割を果たしました。
すべてを見ることはできなかったのですが、
特に『メトロポリス』は1925年の頃にここまでやってしまっていたんだと
感嘆しました。
この映画祭には文芸批評家で映画評論家の蓮實重彦がメッセージを添えていて、
映画も見に来ていたようです。
この頃から映画を映画館でもっとたくさん見たいという気持ちが自分の心の中に
芽生えはじめました。
蓮實重彦の名前は、私は高校時代から小説を読むのが趣味でもあったので、
文芸批評家として知っていました。
ただ、書いていることを理解するのは私には難しいなというのが印象でした。
映画の評論に関してもそんな印象でした。
わからないなりに名前が挙げられている映画は見てみると感心するものも多く
割とあてになる映画評論家だとは今は思います。
彼の評価する昔の映画を中心に見ていくことから
私の趣味としての映画鑑賞がはじまりました。
彼の本に載っていた「とりあえずのベスト160」「ウェスタン・ベスト50」「アクション映画・ベスト50」「戦後日本映画100選」などが
参考になりました。