おすすめの本紹介 その8

おすすめの本紹介 その8

こんにちは。利用者の苺です。
おととい半年待った予約本が図書館に届いて、その本をきのう読み終えたので、
現在のわたしの気分は異様な高揚状態です。
面白かった―!そしてその続きが、今月発売の雑誌に載っているんですよ。
新作が連載開始したんです。ここに来る途中に寄った書店で見かけて出だしを
読みはじめ、「……。……。……はっ!? 遅刻してしまう、
こんなことしている場合ではない、さっさと移動しよう」と思いました。
うっかり買ってしまわなくてよかった! ほかに欲しい本もあるしねー。
図書館で久しぶりにリンボウ先生(林望先生)の本借りたんだけど、
やっぱり面白いし……。
リンボウ先生の本も欲しい……。
「イギリスはおいしい」はリサイクルブックフェア(図書館で不要になった本を
十冊貰える本好きにとっての祭典)で貰いました。

幸せ。

というわけで、
今回紹介する本はそのとても面白かったシリーズ「隠蔽捜査」でも、
リンボウ先生「イギリスはおいしい」などの本でもなく、
全然関系のない

七穂美也子さんの「花の探偵・綾杉咲哉」シリーズです。

またしても前置きに意味がありませんでした。言いたかったから書いただけ。
だって、「棲月 隠蔽捜査七」面白かったんだもん(子供か)。
「隠蔽捜査」シリーズでは、戸高が大好きです。
それでは、本題に入ります。
「花の探偵・綾杉咲哉」は、コバルト文庫の少女小説……なのか?
少女小説というと、我が家のくそ婆こと祖母が若い頃に読んだ
吉屋信子の「花物語」のようなものという印象があるのですが……。
「花物語」といえば、「わたしが好きな本の一つは「花物語」」と言ったら、
祖母が「それ、わたしも読んだよ」と答えたことを思い出します。
昭和のはじめに、吉屋信子の少女小説が流行っていたというのは
聞き知っていましたが、その頃、まさに乙女(笑)だった
祖母も本当に読んでいたんですね……。
書店に吉屋信子の本がずらりと並んでいたそうですよ。
わたしは、森奈津子先生という好きな作家さんがあとがきで紹介されていたことで興味を持って、大型書店で探し回ってやっと見つけたのですが。
で、まあ、「花の探偵・綾杉咲哉」シリーズが出ている
コバルト文庫は少女小説のレーベルなんだから、
このシリーズも少女小説でなんしょう、分からないけど多分そう。
とはいえ題名に「探偵」とある通り、推理ものです。
探偵役は題名通り綾杉咲哉ですが、
いわゆるワトソン役はその義理の弟の……誰かです。名前忘れた。
しゅんとか、そんな名前だったかな。
咲哉の母親としゅんの父親が再婚して家族になったんですね。
で、綾杉は咲哉とその母親の前の名字で、なんでだったかは忘れたけど、
咲哉はしばらく名前を変えたくないからそのままで、
しゅんとその父親と母親の名字は違うはずです。どんな名字か忘れました。
すごうしゅん……菅生駿……こんな名前だったような……気がしないでもない。
「探偵」が「花の」と修飾してある通り、お話に植物がかかわってきます。
なんかいろいろあったけど、植物について知らないことが
いっぱい書いてありましたね。
よくよく考えてみると、もともと植物について詳しくありませんでしたが。
その知らないことが書いてあるところも面白かったのですが、
このシリーズというか、この作者さんの作品で気に入っているところは、
作品の雰囲気が柔らかくて優しいところです。
推理ものだから酷いことをする(した)犯人は出てくるし、
それに制裁を加えるような場面もあるんですけど、
全体的にあたたかさがただよっています。
推理ものとして突出して素晴らしく、名作!というものを楽しみたいのなら、
有栖川有栖先生や、綾辻行人さんや島田壮司さん、森博嗣さんに
京極夏彦さんに篠田真由美さんに……疲れた、
そのあたりをお読みになったほうがいいかと思います。
もちろん、江戸川乱歩、アガサ・クリスティーやエラリー・クイーン、
ディスクン・カーなど、古典も面白いはず。
わたしは古典と海外の推理ものに詳しくなくて、
新本格狂いだっただけなのですが……。
それでも、アガサ・クリスティーでは「オリエント急行の殺人」
(これを子供向けに訳したもの(学研の学習か科学の付録だったはず)が
わたしがはじめて読んだ推理もの)と「アクロイド殺し」が好きでした。
エラリー・クイーンの「Yの悲劇」の犯人が意外だったと
小学生くらいのわたしに言った両親は、二人ともわたしが二十歳過ぎて
読み終わるまで犯人が誰かを言いませんでした。
ありがとう! 教えたら暴動だと分かっていたんでしょうね。
わたしも読んでない人に推理小説の犯人が誰かは言いません。
七穂美也子さんの他のシリーズ、「占い師・SAKI」シリーズと……
シリーズ名を忘れましたが、カウンセラーの春加先生の話もおすすめです。
さきとはるかだけど、二人とも男性です。「春加」は多分名字。
それで、最後まで書いたこの時点で気付いたんですが、
「綾杉咲哉」も「SAKI」も春加先生の話も、今はすでに絶版なのでは……?
急遽調べてみたら、アマゾンに中古しかありませんでした。ごめんなさい!
手に入りにくい本を紹介してしまいました。
そのため追加で調べたら、図書館にはある場合もあることが分かりました。
わたしの住んでいる市には、
春香先生のシリーズの一作「天国の門衛」がありました。
ふー、まさかこんなオチが待っているとは……有名ではないものの、
面白い本を紹介したいなー、と思って選んだんですけど……。
今度は、有名ではないけど、増刷している面白い作品を紹介しようか……
しかし、予定は未定ということで、皆さんも手に入れられるのならば、

「花の探偵・綾杉咲哉」

を読んでみてください。